『6ステイン』 / 福井晴敏
福井晴敏さんの短編集です。
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今日の午前中に読み終わりました。
6つの短編からなるこの作品には、すべてに防衛庁・情報局の工作員が登場します。
・・・と、こんな風にぱらぱらと中身を紹介していくやり方もあるのでしょうが、ここではひとつ、この作品を読んでいて純粋に感じたことを書き連ねていこうと思います。
この作品を読んでいて、終始感じたこと、それは・・・。
”オトナ語。”
これを意識せざるを得ません!!
大学生の私にはうまく理解できない”言い方”や”単語”がたくさん世の中にはある!ってなことで、ついこの間、コレを読みました。
『オトナ語の謎。 』
この『6ステイン』に登場する、”市ヶ谷”や”赤坂”、”桜田門”なんてのはオトナ語ですよねぇ。
私は、『オトナ語の謎。』を読んだばかりだったので、この『6ステイン』は事例として、身になる学習ができた気がします。
ラストに収録されている、『920を待ちながら』にはおいしい隠し味がある。
私は舌が肥えているので、いつも、「これ、みりん入れた?」などと当ててしまう。
実際の料理ではないけれど、この『920・・・』の隠し味にもいち早く気がついてしまった。
けど、それで、料理自体がまずくなるわけじゃない。隠された味も理解しながら、ゆっくりと咀嚼できた。
それにしても、『920・・・』。
映像化するのであれば、こっちをしたらいいのに。
深夜のアングラ時にオムニバスの1つとして、ドラマ化したらおもしろそうだけどなぁ。
劇的な緊迫感はたまりませんよ。
「あ~、そっちかぁ!!」って、にやにやしたい人にお勧めの本です。
気が向いたら、どうぞ、召し上がれ。